秘め事の 想いが通じ 肩を抱く

柚木は、いつもの自分とは別人の様に浮足立つ自分に驚いていた。
拓哉も、柚木の積極的な誘いに戸惑いながらも、快く乗ってしまった。


「はい どうぞー 今日は遠慮しないでね!」
満面の笑みでお茶を出してくれる柚木は、拓哉にとって憧れ天使だった。

拓哉は、これまでの苦労やオーガニック野菜の栽培と販売に至るまでの
経緯と、明日は引っ越してこの街を離れることなどを全て話した。
自分の恥ずかしい行為を除いては。

「そうなんだー 大変だったわね でも良かった!応援するするわ」

「そうだ 今日は最高のお月見日和よ 門出を祝って一杯やりましょう」

「でも車だしー」

「あたしも明日早く起きて 引っ越しの荷造りを手伝うわ だからねっ}

「じゃ ちょっとだけ」

「うん そうこなくちゃ さあ いこ  いこ」

「お酒と料理もってくるわね ここでちょっと待っててね」
上機嫌で拓哉を、ベランダに連れ出した柚木は、椅子を2脚、小さなテーブル
を出してその場を去った。

数分後

「タクヤくん おまたせー」
柚木は、浴衣に着替えて酒と料理を大きな盆に乗せ手に戻ってきた。
「おおおわーー柚木さんとても綺麗です!」

柚木は、慣れた手つきで拓哉に、おチョコを渡した。
「ま おひとつ どうぞー」
とお酌している柚木の胸元は、月明り浮き上がる純白な乳房がなまめかし
く透けて見えた。

「あたしにも 頂戴」

「タクヤくん乾杯!」

「はい 戴きます」

何度か差しつさされつしている間に、すっかりほろ酔い気分になった柚木
は紅潮させた頬を拓哉によせて不気味にほほ笑んだ。

「あの時は、変なもの見せてごめんなさいねタクヤくん」

「あー あのイルリガートルの事ですか?」
拓哉は、ほろ酔い気分もあり正直に答えた。

「やっぱり気付いいていたのねタクヤくん」
「その通りよ 週に一度はあのイルリガートルでセルフ浣腸してるの」
「軽蔑するでしょ こんな女」

「あのー ぼくだって 柚木さんのそんな姿を妄想し、あの日自慰行為
 してトイレの壁まで汚したんです
  そんな自分が嫌になって、柚木さんへの連絡を断ったんです」

「そう 何と無く分かっていたわ だってー そのシミ タクヤくんの横顔
 にそっくりなんですもの あたし
  いつも そのシミを見てセルフ浣腸したりオナニーまでしてたのよ」
柚木は、酒に酔った勢いもあり、つい本当の事を話すと両頬を、火のように
紅潮させ俯いた。

「柚木さん 実は僕も忘れられず 何度も妄想して自慰行為を・・・・
 全く 最低な男です」


「ううん 嬉しいわ 二人とも同じ思いで避けていたのね」

拓哉は、優しく柚木の肩を抱いて唇を重ねた。
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