ももこの真理探求14 人類の滅亡の回避

完璧な全能理論とともに人類の滅亡のXdayまで発表されたのだ。
しかも18才の若き女性物理学者をしてである。
幾重にもど肝を抜かれた先端物理学者の中には発狂する者さえ続出した。


もなみは人類の滅亡のXdayを発表したことを後悔し外部との一切の
連絡を絶ち中性子星が恒星BD+20°307と衝突するという事実からの
人類を救済出来るかについて検討を始めた。

KNももこ のメモには
最終大統一論=全能理論を完成させ
全能理論により獲得した数十兆のパラレルワールドを一点へと
集結させて中性子星の軌道を変える方法を提唱していた。

しかしKNももこ が思うほど事は簡単ではなかった。
なぜなら
恒星BD+20°307は宇宙単位では近いとは言え300光年先にある。
つまり2099年-300年=1799年にすでに中性子星は
恒星BD+20°307に衝突しているのだ。

そうなると起こってしまった過去を変えるしかない。
そんなことを全能理論でやって良いのだろうか?
もなみは運命に任せるべきか、
はたまた過去を変えるべきか全能の神に聞きたい矛盾に遭遇していた。

まてよ全能理論そのものが神の意思と同等ではないか。

ならば過去を変えることも神の意思と観ても良いし、
その変化した過去から別のパラレルワールドを生きればいいんだわ。

となると1500年頃まで時間遡り中性子星を
恒星BD+20°307に向かう軌道から外せば良いのね!

それには何をすべきか?
もなみはもう一度KNももこの メモを確認した。
最終大統一論=全能理論を完成させ
全能理論により獲得した数十兆のパラレルワールドを
一点へと集結させて中性子星の軌道を変える方法を提唱してある。

でもどうすれば数十兆のパラレルワールドを一点へと集結させられるのか?
それで質量が太陽の2倍もある中性子星の軌道が変更出来るのか?
疑問が次から次へと浮かんできた。

そうだ中性子星は巨大な重力で空間が極端に曲がっている。

中性子星の曲率は無限ではないが落ち込み角度は垂直に近い。

もしもその垂直に近い曲率の部分に
50兆のパラレルワールドを作用させたらどうなるだろう・・・・。

もなみは恒星BD+20°307に向かう中性子星の軌道上
1光年手前の位置で中性子星に10兆のパラレルワールドを
作用させた場合の軌道シミュレーションをしてみた。
「だめだまだ足りないわ」

3光年手前の位置で中性子星に50兆まで増やした結果なんとか
衝突の軌道を変えられることが確認された。
これでいける!

恒星BD+20°307に向かう3光年手前の中性子星がある地球時間は
西暦1468年となる。
日本では織田信長の上洛した室町時代末期である。

こんな時代に戻って
50兆のパラレルワールドを集結しなければならない。
不可能ではないが気の遠くなるような目標だった。

現代世界人口が64億人
平均寿命を50年として60億人が100年半減するとして
計算すると累計数が50兆になるには約150万年も必要となるが、
人類誕生が600万年前~700万年前なので
数的にはなんとかなりそうだ。
問題は50兆のパラレルワールドをどのように集結させるかである。

もなみは世間の大騒ぎから隠とんする様に研究室にこもり考え続けた。
全能理論とともに人類の滅亡のXdayを発表してから10日が経っていた。

疲れて祖々母がよく聞いていたと言う
クラシックジャズを流し居眠りしていると ふと閃くものがあった。
パラレルワールドを創る心は異次元を貫く波動である
とすれば波長の合った空洞を作ると共鳴する。
全能理論で波長のズレ(個性)を計算すると人類の場合0.1%以内となった。
{これなら使える!}
{でも心の共鳴用の空洞はどうすれば作るれるのかしら}
もなみはもう一度 頭の中を整理した
現在の宇宙 3次元+時間では
物質を構成する素粒子は飛び飛びのエネルギー又は波動として存在している。
素粒子のひとつである電子の許されるエネルギーは

電子の波動関数が原子半径方向の定常波を表す量子数と考えることができる。
水素原子のように中心力だけを考えればよいモデルでは、固有値εnは主量子数
n だけの関数になり、上式のようにとびとびの値をとる。
へリウム原子の電子は第一軌道に2個つまり化学的にも非常に安定している。

一方心の波動関数は多次元に渡り等しく串刺しされる波動を描いているので
飛び飛びではなく連続したエネルギーとして存在している
これが全能理論の基本となっている 
ここから先は数学の世界で図形では表現し難いが観念としてはイメージ出来る。
つまり心は
現在の宇宙である3次元+時間の世界では質量、エネルギーはゼロであるが
異次元を貫く心のエネルギー関数としてみれば
質量はゼロに近いが膨大なもエネルギーをもっているとも言える。
その解が
E=M*C*m*c  E:エネルギー M:質量 C:光速
 m*cは異次元を貫く心のエネルギー関数で
 現宇宙で限定してm*cを求めるとm*c=Cとなり
有名なアインシュタインが特殊相対性理論の解E=MC^2と一致する。

だから・・・・・・・・
膨大な数の心=波動は膨大なエネルギーが生み出せる・・・・・
エネルギーは凝集すると質量と同じなので、その生み出した質量で
中性子星の軌道を変える・・・・・・まではよい。
あとは多次元を貫く心の波動を共鳴空洞に集中させればよいのだが・・・・・

その方法が・・・・・・・・・まてよ・・・・・・・
共鳴空洞は3次元空間では線又は点でもある・・・・・・そうだ! わかった!
わたし自身の無意識波動を共鳴器にすればいいんだ!

そしてそれに共鳴する心が電流シートの螺旋状の渦を創りながら
全体に共鳴させて心の波動エネルギーを中心の共鳴器に凝集する。
{これで中性子星の軌道を変えられるはずだわ}
ーー実はこの話 ももこの妄想ではなく、伯父の話の受け売りですーーー
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