ももこの真理探求9 宇宙の支配者

皮肉にもそれは、人間の過剰な欲望、エゴ、未知への恐怖、欺瞞、の帰着点で起
きた傲慢な人類への最後の審判であった。
10年後、核と火山爆発による冬は終り、地上には可憐な草花が咲き誇り大草原
を埋め尽くし、まさに地上の楽園となっていたが、そこには人類の影は無かった。


・・・・・・・{やっぱりそうなんだわ}
{この世界は わたしの思いが創り出した現実なんだわ}
ももこは、 あの時 呼吸を止めて、自分が死んだ場合いの未来世界を垣間見た。
すると主を失った、 ももこの世界は急速に収縮してしまい僅か60年にも満たない
歳月で人類絶滅の悲劇を招いていた。

つまり この世の現実は、今を生きる生命が創生したパラレルワールドなのだ。
そして生命の個々に異なるパラレルワールドが現実に存在するのである。
たぶん
神と讃えられた偉大な指導者は、より大きなパラレルワールドをもっており
小さな虫でさえそれなりの大きさのパラレルワールドをもっている。

そのなかで多種多様なパラレルワールドを連携させるものが素粒子のような
生命の思い それは心でもあり魂とも言える一種の波動なのだ。

言い換えればパラレルワールドは、生命の思いに影響された波動の集まりで
あり永遠に存在し続けることもあるし、生命の終わりに併せて突然閉じる宇宙
もあることを意味している。

しかしその波動は生命の思いに影響されつつも誰かのパラレルワールド行き
来し て永遠に存在し続けるのである。
ここでは完全なエネルギー保存の法則がなりたっている。

逆に言えば、現代の量子論は不確定性理論主流となっているが、この理論は
厳密にはエネルギー保存が破綻しているし、その理由も不明なくらい未だ未熟
な理論なのだ。

究極は永遠に存在し続ける、その波動がパラレルワールドの土壌であり、その
土壌に育つ草木の一本一本が生命の思が創り出した、個々のパラレルワールド
と言える。

つまり、全宇宙を支配しているものは生命の思いであり それらが創り出した
パラレルワールド の集合体が一種の波動で連携したものが現実宇宙なのだ。

Hamlet: To be or not to be, that is the question. 
直訳:在るか無いかそれが問題だ

生きるべきか・・・・それが問題だ と言うHamletの葛藤も
パラレルワールは在りたければ在り、死を選べば無くなる
それは生命の思が創り出し自分のだけの宇宙なのだからどちらを選ぶも自由
だし全宇宙にとってはたいしたことではないと言うことなのだ。

ゆえに全宇宙にとって在るとか無とかの自問自答自体が無意味なことなのだ。
それを物質支配の現実世界で言うと、それが
色即是空、空即是色なのである。

色とは色欲のことではなく、現実世界のありとあらゆる出来事であり
空とは空しい孤独ではなく、何も無い空間のことであり 
           何も無い空間というパラレルワールドのことなのだ
だからあなたのパラレルワールドも、何も無い空間というパラレルワールドも
すなわち同じようなものだよ、受想行識亦復如是と先人は説いている。

人間の疑問が永遠に続くことが、意味のあるパラレルワールドを永遠に続か
せる ことだから、もし全生命の疑問がすべて解消し永遠の平安にたどり着い
たときに なにも無い空間という究極のパラレルワールドが完成することになる。

なにも無い空間という究極のパラレルワールドこそ=無=空であり
空は また全ての生命がパラレルワールド=色であり、それも思い様では空
でもある。

ここでだいじなことは 無=空の空虚に呑まれ刹那的になるのではなく
生命活動の本性は
常に正しい生きる道を求め、究極のパラレルワールド=無=空へつ辿り
着こうと絶え間ない努力を無意識にしているのが生命の本性なのだ。

多くの理論物理学者は、この宇宙の始まりは、なにも無い空間=無から突然
に生じたというがその無が、なにも無い空間という究極のパラレルワールドで
ある という真実に気づき数式で予言し、さらにそれを証明できるまでにはもう
少し時間を要するだろう。
仮にそれが解けたとしても疑問のすべて解消たわけではなく、ここからがまた
別次元の疑問が新たにはじまるだけにすぎない。
こうして究極のパラレルワールドに辿り着こうとする生命の旅は永遠に続くだろう。
・・・・・・と ももこには思えた。そしてももこは全てを悟った。

生きている人間の知力では推し量れない深遠な世界も体験した。
その結果として
ももこに少女期から疑問を抱かせていた謎の正体がなんたるかも知った。

ももこが生きようと念じた瞬間に心臓の鼓動が力強く再開した。
バーチャル体験マシンに横たわった状態で心臓が停止してから20分が
経過している。
脳細胞は酸欠により死滅する寸前の状態だった。

{明菜ちゃん 美香ちゃん 辛い思いさせてごめんね ももこ還ってきたよ!}

バーチャル体験マシンのモニター画面には、ももこの脳細胞の活動を映し
出している。
錯乱状態の白から少しずつ至高のピンクに変わり やがて平安のブルーに
落ち着いた。

遥かなる時空の旅からいま生還したのである。
ももこは数十年、いや数百億年分の旅を一度に経験していた。
それでも、地球時間では時空の旅へ出かけてからわずか1時間50分しか
経っていなかった。

明菜は只ならぬ気配に浅い眠りから覚めバーチャル体験マシンのモニター
画面を茫然と眺めていた。
そして我に戻った明菜は、胸が一杯になり泣きながら ももこを抱きしめた。
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イメージは性感レズエステサロンで快楽の虜になるより
「ももちゃん・・・ごめんね・・・・わたし・・・うっぅ・・・・・」
明菜は ももこが生還しないときは自分も後を追うことを決心していた。

「明菜ちゃん ももこの我が儘で辛い思いさせてごめんね~」

「わたし・・・ももちゃんのことが心配で心配で」

「明菜ちゃん 心配をかけて ほんとうにごめんね」

「そうよ あのまま ももちゃんが還ってこなかったら
 ...明菜だって生きてはいけないわ」

ももこは自分が死んだ場合の悲惨な未来を思いだしていた。
自分の意思で未来は変えられる、しかし同時に明菜を始め関係する全て
の世界、いや全宇宙の未来までも変わってしまうのだ、今を生きるとはまさ
一期一会の連続なのである。
ももこは、自分の内部に、共に生きるものへの大きな愛と活力に満ち溢れる
ていることに気付いた。 

「どうしたの ももちゃん なんかへんよ」
「なんだか 人が変わったみたい」

「あっ ごめんね」
「あまりにも沢山の体験をしたもんで ちょっと疲れたのね」

「そうね 疲れたのね今日はうちにとまっいけば?」
「ももちゃんの色々な体験話も聞いてみたいしー」 

「うん ありがとう でも今夜は失礼するわ ごめんね」 

ももこは、自分が死んだ先の未来や、宇宙の成り立ちまで話してしまいそう
で明菜の提案を丁寧に断った。
あの体験は自分の中で言葉が熟成するまで胸に秘めようと決めたのだった。

「じゃね 明菜ちゃん ありがとう また近いうちにあいましょうね!」

・・・・・・・二人はしばし見つめ合い いつものさよならキッスを交わした。
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イメージは純愛レズビアン ON LIVE 03より
「大好きよ ももちゃん 気をつけて帰ってね」

夜風が ももこの疲れた身心を快く癒してくれた。
なにげなく空を見上げると ついさっきまで別の次元から眺めていた ももこだけ
の儚く、それでいて無限の彼方まで続いているももこの大宇宙が広がっていた。

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